捷利しょうり)” の例文
見られよ、あの苦心になる絢爛けんらん柿右衛門かきえもん赤絵あかえに対し、みん代の下手げてな五彩は圧倒的捷利しょうりを示すではないか。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
そうして工藝に対する機械の捷利しょうりは永遠なものではなく、今の制度の改変と共にその捷利は過去のものとなるであろう。そうして人が機械の主たる時は再び来るであろう。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
細かな知識と煩瑣はんさな装置と、そうして多くの労力とによる人為的材料が、自然のそれに優り得た場合があろうか。人々はそれを「智の捷利しょうり」と呼ぶであろうが、「美の敗北」たるを匿し得ようか。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)