按司あじ)” の例文
ひとり全土を統一した最高の王者のみと言わず、島々のかはらすなわち頭、一地に割拠した大小の按司あじぬしもまたテダであった。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
彼らの祭り歌も舞の曲も、一切のニルヤセヂを挙げて、按司あじまた按司あじ、すなわち君主に奉献せしめよと、高唱せぬものはなかったのである。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
この一語の成立は島の統一以前、三山割拠かっきょよりもさらに前の頃にあったかと思われ、個々の邑里ゆうり按司あじぬしまでを、テダとたたえていた例が「おもろ」の中には見出される。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)