“挈(ひっさ)” の例文
徳富蘇峰(とくとみそほう)は『将来之日本』を挈(ひっさ)げて故山から上って帝都の論壇に突入し、続いて『国民之友』を創刊して文名隆々天下を圧する勢いがあった。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
野口、北村、沼尻ノ三権少属ハ各家累ヲ挈(ひっさ)ゲテ後継ト為(な)ル。コノ日ヤ天気牢霽(ろうせい)、朝暾(ちょうとん)菊章ノ伝符(でんぷ)ニ映ジ閃閃(せんせん)トシテ光アリ。服部、水谷、永井ノ三生、児精一郎ラ送ツテ千住駅ニ到ル。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
松塘が長句に曰く「去年正月尋君時。手挈杉田梅一枝。今年春又君問我。衝門先覚香風吹。担来繁蕊如人白。一堂照映坐為窄。」〔去年正月君ヲ尋ネシ時/手ニ挈(ひっさ)グ杉田ノ梅一枝/今年春又君我ヲ問フ/門ニ衝(むか)ヒテ先ヅ覚ユ香風ノ吹クヲ/担(かつ)ギ来ル繁蕊人ノ白キガ如シ/一堂照映シテ坐(おのずか)ラ窄(せま)シト為ス〕云々。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)