打掛うちか)” の例文
きりきりきり、はたり。——お沢。おもてを上げ、四辺あたりみまわし耳を澄ましつつ、やがて階段にななめに腰打掛うちかく。なお耳を傾け傾け、きりきりきり、はたり。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
緒方先生の急病村田蔵六の変態所で京都の方ではいよいよ五月十日(文久三年)が攘夷の期限だと云う。ソレで和蘭オランダの商船が下ノ関を通ると、下ノ関から鉄砲を打掛うちかけた。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)