打付ぶつか)” の例文
はっと思うたが及ばない、見れば猪口は一つおどって下の靴脱くつぬぎの石の上に打付ぶつかって、大片おおきいのは三ツ四ツ小片ちいさいのは無数にくだけてしまった。
太郎坊 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
楯をも貫くべき雨の打付ぶつかり来る度撓む姿、木の軋る音、もど姿さま、又撓む姿、軋る音、今にも傾覆くつがへらんず様子に、あれ/\危し仕様は無きか、傾覆られては大事なり、止むる術も無き事か
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)