“懐月堂”の読み方と例文
読み方割合
かいげつどう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
懐月堂かいげつどうのふくれた顔の線は彼の人物の体躯たいく全体としての線や、衣服のふくらみの曲線となって至るところに分布されて豊かな美しさを見せている。
浮世絵の曲線 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
師宣もろのぶ政信まさのぶ懐月堂かいげつどうとうの諸家は板画はんがと共に多く肉筆画の制作をなせしが、鳥居清信とりいきよのぶもっぱら役者絵の板下はんしたを描き、宮川長春みやがわちょうしゅんこれに対して肉筆美人画を専らとせしより
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
清吉は、自分が惜しい眼でもしていないかとおそれて、床の間の懐月堂かいげつどうふくを見ていた。
春の雁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)