怫然むっ)” の例文
はたせる哉、鴎外は必定てっきり私が自己吹聴のため、ことさらに他人の短と自家の長とを対比して書いたものと推断して、怫然むっとしたものと見える。
鴎外博士の追憶 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
チョイと云う事からしてまずに障わる。文三も怫然むっとはしたが、其処そこは内気だけに何とも言わなかった。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
お絹は怫然むっとして
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)