念仏爺ねんぶつじじい)” の例文
これが親仁おやじ念仏爺ねんぶつじじいで、網の破れを繕ううちも、数珠じゅずを放さず手にかけながら、むぐらの中の小窓の穴から、隣の柿の木、裏の屋根、烏をじろりと横目にのぞくと、いつも前はだけの胡坐あぐらひざ
海異記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)