志賀シカ)” の例文
譬へば、宇佐八幡と関係の深い、筑前志賀シカシマの祭りに、人形を船に乗せて、沖に漕ぎ出で、船の上から、海底をノゾかせる式がある。
八幡に関係の深い筑前志賀シカ島の祭りには、人形に神霊を憑らせる為に沖に漕ぎ出て、船の上から海をノゾかせる式をする。
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
志賀シカシマの祭りに、お迎へ人形の出ることは、海部アマベの民と、八幡神の信仰とが結びついて居る、一つの記念と見られる。海部の民も、人形ニンギヤウを重んじた。
彼等は人形を呪言の受けて即、わきとしたらしい。志賀シカ島の海部の祭りに出る者は固より、海部の本主となつた八幡神のわき神も、常に偶人である。