御被官ごひかん)” の例文
主人元康儀も、はや御一人前とお成り遊ばしましたからには、何とぞ旧約の如く、岡崎の御被官ごひかん方を引き揚げられて、城及び旧領など、元康君へお返し給わりますよう。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
物をただすと、あべこべに、おぬしは何者だなどと大言を吐きますから——当地の御被官ごひかん、松下嘉兵衛かへえ様でいらせられると、申し聞かせましたところ、ふーむと、怖れ気もなく腰をのば
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すでに上諏訪かみすわから甲斐へ乱入——御被官ごひかんの一条右衛門大輔だいすけどの、清野美作せいのみまさかどの、朝日奈摂津あさひなせっつどの、山県やまがた三郎兵衛どの御子息など、戦うもくだるも、容赦ようしゃなくこれを殺し、斬っては路傍にけながら
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
爺が御被官ごひかんの眼をぬすんで蓄えておいた粮米ろうまいや金銭がござりますぞ。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御被官ごひかんの使いか。または、美濃の斎藤家さいとうけの使いか」
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)