弘安こうあん)” の例文
文永ぶんえい弘安こうあんの両役に於ける莫大なる戦費は勿論、その前後に於ける辺海警備の費用、諸社寺に於ける祈祷に対する恩賞などで、鎌倉幕府の財政は、漸く窮乏を告ぐるに至つた。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
弘安こうあんの昔と昭和の今日とでは世の中が一変していることを忘れてはならないのである。
天災と国防 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
後宇多はしいられて退位し、後深草の御子みこが伏見天皇となられたのが、弘安こうあん十年。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この時から松木弘安こうあんを改めて寺島陶蔵てらしまとうぞうと化けたのです。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)