干飯ほしいい)” の例文
凩のこずえにのぼって手を叩いていた。彼らは、木のにあらぬ干飯ほしいいの弁当を喰いながら、毎夜の火事を見物していた。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
干飯ほしいいなり持って行って、隠して置いてやりさえすればいいのだ、それだけのことはしてやらずばなるまい。
大菩薩峠:34 白雲の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
甘だいの骨一つにしても、犬にやるとか、残飯を干飯ほしいいにするとか、方法はいくらもあろう。
残肴の処理 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)
「山伏どの、干飯ほしいいけました。味噌をぶって食うと美味うまい、ここへ来て召食めしあがらぬか」と、いうのである。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)