幢幡どうばん)” の例文
ラヂオは傳へる式殿の森嚴しんげんを、目もあやなる幢幡どうばん、銀の鉾射光ほこ・しやくわうたまを。嚠喨りうりやうと鳴りわたる君が代の喇叭らつぱ金屏きんべうの前に立たします。
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
天皇の御陵の辺を見つつ詠まれたものであろう。右は大体契沖の説だが、「青旗の木旗」をば葬儀の時の幢幡どうばんのたぐいとする説(考・檜嬬手・攷證)がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
そうしてダータル(吉祥幡きちじょうばた)を花嫁の首の後に立ててある。その吉祥幡というのは五色の薄絹で造り、ちょうど我が国の寺堂の幢幡どうばん形の小さなような物です。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)