巾着切きんちゃっき)” の例文
しかし相手は孱細かぼそい娘である。まさかに物取りや巾着切きんちゃっきりでもあるまい。文字春は今年二十六で、女としては大柄の方であった。
半七捕物帳:16 津の国屋 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「おい、大哥あにい。わっしになにか用でもあるのかえ。花見どきに人の腰を狙ってくると、巾着切きんちゃっきりと間違げえられるぜ」
半七捕物帳:30 あま酒売 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
こいつらは今日こんにちでいう不良少女で、肩揚げのおりないうちに自分たちの親の家を飛び出して、同気相求むる三人が一つ仲間になって、万引や巾着切きんちゃっきりや板の間稼ぎなどをやっていたんですが
半七捕物帳:34 雷獣と蛇 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「みんなお堂の方へ駈けて行くようですね。喧嘩か巾着切きんちゃっきりでしょう」
半七捕物帳:23 鬼娘 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「いずれ女の巾着切きんちゃっきりでしょう。異人の紙入れを掏り取って、手早く相棒に渡してしまったに相違ありませんよ。江戸の巾着切りは手妻てづまがあざやかだから、薄のろい毛唐人なんぞに判るものですか」
半七捕物帳:58 菊人形の昔 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
こういう場合には珍らしくない巾着切きんちゃっきりである。
半七捕物帳:49 大阪屋花鳥 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)