巳之助みのすけ)” の例文
四月二十八日の夜の五ツ(午後八時)を過ぎる頃に、巳之助みのすけという今年二十二の若い男がこの物騒な場所を通りかかった。芝の田町たまちに小伊勢という小料理屋がある。
半七捕物帳:52 妖狐伝 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
俺には長男巳之助みのすけがありきさまは次男だが、母には汝は一人の児だによって母に免じて今度は許す。汝が一人前の人間になるまで、ドンナことがあっても俺は汝の腕を借せとはいわぬ。
岩滑新田やなべしんでんの村に巳之助みのすけという十三の少年がいた。
おじいさんのランプ (新字新仮名) / 新美南吉(著)
これが私の兄で巳之助みのすけという大工で、今年ことし七十八歳、信心者しんじんもので毎日神仏へのおまいりを