岩瀬肥後いわせひご)” の例文
皆さんは、岩瀬肥後いわせひご小栗上野介おぐりこうずけのすけの名を覚えておいていただきたい。ここにお話ししようとする栗本くりもと先生も、そういう三人の中の一人です。
力餅 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
いくらかでも明るい方へ多勢を導こうとした岩瀬肥後いわせひごなぞの心を苦しめた立場は、ちょうど新政府当局者の身に回って来た。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
なるほど、安政万延年代には岩瀬肥後いわせひごのような人もあった。しかし、それはごくまれな人のことで、大概の幕府の役人は皆京都あたりの攘夷家に輪をかけたような西洋ぎらいであると言わるる。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
あそこに梅田雲浜うめだうんぴんがあり、橋本左内さないがあり、頼鴨崖らいおうがいがあり、藤田東湖ふじたとうこがあり、真木和泉まきいずみがあり、ここに岩瀬肥後いわせひごがあり、吉田松陰があり、高橋作左衛門さくざえもんがあり、土生玄磧はぶげんせきがあり、渡辺崋山わたなべかざんがあり
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)