山家育やまがそだち)” の例文
団十郎の武部源蔵たけべげんぞう、腕組をして考へながら揚幕を出で、花道中ほどにて留り、向ふを見て気を替へ、つか/\と舞台に来り、門口を開けて子供を見廻し「いづれを見ても山家育やまがそだち」といひて
両座の「山門」評 (新字旧仮名) / 三木竹二(著)
「いただくものにしましても、お魚や肉よりも野菜の方が好きですし、お菓子なんぞには手も出しませんが、果物は大好物でしてねえ、自分は山家育やまがそだちだから、なんでも土に近いものが好きだなんて申しておりますの。」
果樹 (新字新仮名) / 水上滝太郎(著)