小布こぎ)” の例文
もう、結納ゆいのうもすみ、あの家では、初春はるの支度で、花嫁の準備で、友禅ゆうぜん小布こぎれや綿屑わたくずが、庭先に掃き出されてあるのでもそれが分る——と、云うのだった。
濞かみ浪人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、その小布こぎれを墨付き代りに諸武士へ渡されたのだった。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)