“小天(おあま)” の例文
私が大学へ移ったのと入り代わりぐらいに、亮(りょう)は熊本(くまもと)の高等学校へはいった。同じ写生帳の後半にはそこの寄宿舎や、日奈久温泉(ひなぐおんせん)、三角港(みすみこう)、小天(おあま)の湯(ゆ)などの小景がある。
亮の追憶 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
腫物の湯治に、郷里熊本から五里ばかり有明(ありあけ)の海辺(うみべ)の小天(おあま)の温泉に連れられて往った時、宿が天井の無い家で、寝ながら上を見て居ると、真黒に煤(すす)けた屋根裏の竹を縫うて何やら動いて居た。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎、徳冨蘆花(著)