尋有じんゆう)” の例文
範宴は弟にむかって、そうさとしたが、自分でも信念のない声だと思った。しかし、尋有じんゆうは素直であった。兄のことばを身に沁み受けて
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その高貴性のある上品なおもざしは、どこか、範宴に似ていた。似ているはず——範宴の弟、今は青蓮院にいる尋有じんゆうなのであった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「聖光院の御門跡もかわりましたゆえ、青蓮院の僧正におすがりして、尋有じんゆう様と共に、僧正のお給仕をいたしております」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)