寅吉とらきち)” の例文
江戸で有名な近世の記録は、『神童寅吉とらきち物語』、神界にあって高山嘉津間たかやまかつまと呼ばれた少年の話である。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
柏木の寅吉とらきちといふ、顏の賣れた中年者の御用聞が、神田の平次の家をたづねて來のは、それから二十日餘りの後——正月の松が取れたばかりの、ある日の晝近い時分でした。
抱き起したのは日雇取ひやうとり寅吉とらきちでした。