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孰方
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いずれ
ふりがな文庫
“
孰方
(
いずれ
)” の例文
彼はこの話を聞いているじゅう陶器で財をほろぼすことも、痴情をもって此の人のように一生を女のために揉み消すことも、その
孰方
(
いずれ
)
も結構におもわれた。
陶古の女人
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
孰方
(
いずれ
)
にしてもそうした方が自分達も安心であるし、本家も同様であると信ずる、あなた方にしたって、胸に何の曇りもないところを写真で一目
瞭然
(
りょうぜん
)
と示された方が
細雪:01 上巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
めい、もう、と互いに鳴き合い、一方が庭へ出されると残った方が暴れ出したほどの仲良さだったのも、
孰方
(
いずれ
)
もしょんぼりとしている。しかし、山羊と小牛だけではない。
夜の靴:――木人夜穿靴去、石女暁冠帽帰(指月禅師)
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
それはお尋ね申さぬでもようござります。だがその御首は
何処
(
いずこ
)
に、
孰方
(
いずれ
)
の方角を
聞書抄:第二盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
私はこの男がすくなくとも頸部か胸部の
孰方
(
いずれ
)
かに放射線をあびているらしく、ひどくひふが焼けていることを知ったが、ぎょろりとした眼に人を怖れる容子もなく私の
真向
(
まっこう
)
から視線をあびせてかかり
われはうたえども やぶれかぶれ
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
孰
漢検1級
部首:⼦
11画
方
常用漢字
小2
部首:⽅
4画
“孰方”で始まる語句
孰方道