孫呉空そんごくう)” の例文
やがて孫呉空そんごくうが雲の上を曳々声えいえいごえ引背負ひっしょったほどな芭蕉を一枚、ずるずると切出すと、ぷん真蒼まっさおにおいが樹の中にこもって、草の上を引いて来たが——全身ひっくるまって乗っかった程におおきいのである。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)