孟宗竹もうそうだけ)” の例文
この土地には多い孟宗竹もうそうだけの根ッこで竹の柄杓ひしゃくとかはしとかを作るのだが、不恰好ぶかっこうで重たくてもまだ百姓達の間には売れた。
冬枯れ (新字新仮名) / 徳永直(著)
「富士山の見えるのが自慢でございますが、あの通り孟宗竹もうそうだけが伸びて、せっかくの眺めを台なしにしてしまいました。いずれ竹を切ってしまうつもりですが——」
倉の前から庭口へと行く道は孟宗竹もうそうだけが茂っていて、裏からも母屋からも見通せなかった。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
孟宗竹もうそうだけの崖ぶちから覗きこんで、ためらっていると
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)