委棄ゐき)” の例文
その結果として、折角身持がをさまり懸けた重右衛門が再び遊廓に足を踏み入れるやうに為り、少しく手を下し始めた荒廃した田地の開墾が全く委棄ゐきせられて了つたのも、これも余儀ない次第であらう。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)