女気おんなぎ)” の例文
旧字:女氣
うちの人の身分がくなり、交際こうさいが上って来るにつけ、わたしが足らぬ、つり合い足らぬと他の人達に思われ云われはせぬかという女気おんなぎの案じがなくも無いので
鵞鳥 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
けれども彼女の強さは単にやさしい一図から出た女気おんなぎかたまりとのみ解釈していた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
人こそ殺したれ、かよわい女気おんなぎの、小犬が怖さに、また、やぶけそうな心臓を、袂で押えて急いだが、小犬はどこまでもと、吠え慕って、やがて、それが、二匹になり、三匹になる。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)