天禀うまれつき)” の例文
私は少年の時から至極しごく元気のい男で、時として大言壮語たいげんそうごしたことも多いが、天禀うまれつき気の弱い性質で、殺生が嫌い、人の血を見ることが大嫌い。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
が、この円転滑脱は天禀うまれつきでもあったが、長い歳月に段々と練上げたので、ことさらに他人の機嫌を取るためではなかった。
天禀うまれつきの才能に加えて力学衆にえ、早くから頭角を出した。万延元年の生れというは大学に入る時の年齢が足りないために戸籍を作りえたので実は文久二年であるそうだ。
鴎外博士の追憶 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)