大崩おおくずれ)” の例文
大崩おおくずれまで葉山からは、だらだらの爪先上つまさきあがり。後はなぞえに下り道。車がはずんで、ごろごろと、わしがこの茶店の前まで参った時じゃ、と……申します。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
一昨年の元日に虚子が年始に来たから、東北とうぼくと云ううたいをうたったところ、虚子が鼓を打ち出したので、余のうたい大崩おおくずれになったという一段を編輯へんしゅうへ廻した。
元日 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)