夜猿やえん)” の例文
微風が時折、天地の溜息の如く通過し、いかにも静かな春の良夜、これがこの世の見おさめと思えば涙もそでにあまり、どこからともなく夜猿やえんの悲しそうな鳴声が聞えて来て
竹青 (新字新仮名) / 太宰治(著)