“夏草塚(なつくさづか)” の例文
俥(くるま)は寂然(しん)とした夏草塚(なつくさづか)の傍(そば)に、小さく見えて待っていた。まだ葉ばかりの菖蒲(あやめ)杜若(かきつばた)が隈々(くまぐま)に自然と伸びて、荒れたこの広い境内(けいだい)は、宛然(さながら)沼の乾いたのに似ていた。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)