夏休なつやすみ)” の例文
夏休なつやすみが始まると、私達はりもせずに、又彼から金を取出す相談を始めた。そのうちに友人は大阪へと旅立ったが、彼はふとある謀計はかりごとを思いついたので、私と東西呼応して事を挙げたのである。
急行十三時間 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
夏休なつやすみに逗留に来て居る娘なども、キャッ/\笑いきょうじて傘風呂からかさぶろに入った。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
明日からつゞく夏休なつやすみの安らかさと、大きな自由との為めに、少女はいま心一っぱいに、小説のなかのかなしいなつかしい少年とその家庭とについていつまでもいつまでも涙ぐむことが出来るのだった。
咲いてゆく花 (新字新仮名) / 素木しづ(著)