壁炉カミン)” の例文
旧字:壁爐
来る夜も来る夜も彼女は書棚の中から、壁炉カミンの中から、部屋の片隅から、じっと彼を見つめていて、彼にはその息づかいや、優しいきぬずれの音が聞こえるのだった。
よいの静寂のなかで子どもたちの予習の声が書斎まで聞こえて来ても、ふと小唄を耳にしても、料理屋でオルガンの鳴るのが聞こえても、または壁炉カミンのなかで吹雪が唸っても