“堅肉”の読み方と例文
読み方割合
かたじし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
愛子は何事の起こったかを露知らぬような顔をして、男の肉感をそそるような堅肉かたじしの肉体を美しく折り曲げて、雪白せっぱくのシャツを手に取り上げるのだった。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
しかも堅肉かたじしなおすゑはむしろ冷たいほどがつしりした肉體をもつてゐるにくらべて、吹きよせられた秋の蚊のやうな病的な、何といふ蒼褪めた氣の毒な女であらう。今夜はかへらう。
蒼白き巣窟 (旧字旧仮名) / 室生犀星(著)