執次とりつぎ)” の例文
なしながら可睡齋樣かすゐさいさまと呼上れば執次とりつぎの者は立出て書院へ案内す可睡齋は外記に對面して時候の挨拶あいさつをはり後に九助が命乞いのちごひの趣きを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「いかにも斯道の先生を尋ねて廻国致す者でござるが、当家のご高名を承って、一手のご指南に預かりたく推参致してござる。宜しくお執次とりつぎのほど願わしゅう存じまする」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「お糸さんが電話口ヘ出ました。」と執次とりつぎの者が云ふ。をかしいと思つて、自分で話して見ると、羽田に居ると云ふのは何かの聞違ききちがひで、やはりあの内に居るんだと云ふことだ。
二黒の巳 (新字旧仮名) / 平出修(著)