埤雅ひが)” の例文
また河童が馬をくるしむる由諸方で言う。支那でも蛟が馬を害した譚が多く、『埤雅ひが』にその俗称馬絆とあるは、馬をつなぎ留めて行かしめぬてふ義であろう。
明の李時珍りじちんがその著『本草綱目』に「按ズルニ陸佃りくでん埤雅ひがニ云ク、蕉ハ葉ヲ落サズ一葉ノブルトキハ則チ一葉ル、故ニ之レヲ蕉卜謂フ、俗ニ乾物ヲ謂テ巴ト為ス、巴モ亦蕉ノ意ナリ」
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
木王園もくわうゑんの木王はあづさであつた。埤雅ひがに所謂「梓為百木長、故呼梓為木王」であつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)