垣根くね)” の例文
此間だつて兼が出だす晩にも後で氣がついて見りや裏の垣根くねのあたりに二人ばかりうろ/\して居たんだがおらちやんと見當がついてんだ。それぢやおれだつていめえましかんべえ。
芋掘り (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
細かい縞の足利織では有りますが、一寸ちょっと気の利いた糸入の単物ひとえものに、紺献上の帯を締め、表附おもてつきのノメリの駒下駄を穿き、手拭を一寸頭の上へ載せ、垣根くねの処から這入って後姿うしろすがたを見て
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)