土田どた)” の例文
「じゃあ、ここでお別れします。私は土田どたへ出てこの山の裏手を廻って帰りますが、どちらが早いかひとつ競争して見ますかな」
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
池尻、若見、土田どたなどの小村を通つて和地わぢまで来たが、何処でも昼飯を食べさせて呉れさうな家は一軒もない。鶏卵を呑んで昼飯に代へて、和地から浜辺へ降りて行つた。
伊良湖の旅 (新字旧仮名) / 吉江喬松(著)
土田どた名鉄めいてつの犬山口から分岐する今渡線の終点に近い。ちらとその駅をのぞいて、また右へ、ライン遊園地へ向けて、またまた驀進ばくしん驀進驀進である。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
右に折れて鉄橋を渡れば、対岸の今渡いまわたりから土田どたへ行けるのだが、それがライン遊園地への最も近い順路であるのだが、私は真つ直にぐんぐん駛らせる。
日本ライン (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
太田の宿しゅくにはいる。右へ折れて鉄橋を渡れば、対岸の今渡いまわたりから土田どたへ行けるのだが、それがライン遊園地への最も近い順路であるのだが、私は真直まっすぐにぐんぐんはしらせる。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
土田どた刎橋はねばし」である。この小峡谷は常に霧が湧き易くて、罩めると上も下も深く姿を隠すといふ。重畳した岩のぬめりを水はたぎち、碧く澄んで流れて、謂ふところの鷺の瀬となる。
日本ライン (新字旧仮名) / 北原白秋(著)