啄木きつつき)” の例文
思いのまま餌として胃へ呑み下してしまうという、いわゆる啄木きつつきなる鳥の智をそのまま理念にとって、乾坤けんこんも震う一大殺戮戦さつりくせんを果たそうとするものだった。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なに思ふらむ啄木きつつき
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
小屋の外で、跫音あしおとが止まった。その人らしい。啄木きつつきのように、外から軽く戸をたたく。
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
背中の下で、啄木きつつきついばむような小さい物音を知り
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)