唐朝とうちょう)” の例文
飛鳥あすか、奈良などの時世を経、ここに遷都した初めに、その規模や企画も、唐朝とうちょう大陸の風をまねるに急で、およそ、現実の国力とは不相応な、ただ広大な理想にばかり偏しすぎたきらいがある。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
たとえば当世の上臈じょうろうの顔は、唐朝とうちょう御仏みほとけ活写いきうつしじゃ。
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
唐朝とうちょううつしの、官庁楼門や、純大和様式の皇居、離宮、公卿館くげやかたのある地区などは、ひとまず、幾世紀の風化と、人文じんぶんの調和のもとに、この国の平安京をつくりあげてはいたが、くまなく歩いてみると