咽頭のど)” の例文
黒竜江にはところどころ結氷を破って、底から上ってくる河水をめ、荷馬車を引く、咽頭のどが乾いた馬に水をのませるのを商売とする支那人が現れた。
国境 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
しかし、今まで快く感じられてゐた沈默が急に僕には呼吸いき苦しくなり出す。ジヤズが僕の咽頭のどをしめる。僕はグラスをひつたくる。僕はそれを飮まうとする。
不器用な天使 (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)
咽頭のどが乾くと、岩の下の清水しみづすくつて飲んだ。
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)