否応いなおう)” の例文
旧字:否應
あの男の頸がその中央まんなか辺に落ちれば、否応いなおうなくちょうど絞索こうさくのような形が、そこに出来上がってしまうでしょう。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
それが自らの身の上に及んで来て、共犯者だと云はれて、否応いなおうなしに令状を執行されて、極重悪人の罪名を附せられた。呆気ないと云はうか、夢の如しと云はうか、馬鹿々々しいと云はうか。
逆徒 (新字旧仮名) / 平出修(著)