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向腹
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むかっぱら
ふりがな文庫
“
向腹
(
むかっぱら
)” の例文
仁右衛門は帳場に物をいわれると妙に
向腹
(
むかっぱら
)
が立った。鼻をあかしてくれるから見ておれといい捨てて小屋に帰った。
カインの末裔
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
鴎外は
向腹
(
むかっぱら
)
を立てる事も早いが、悪いと思うと直ぐ詫まる人だった。
鴎外博士の追憶
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
向腹
(
むかっぱら
)
を立てたように言いながら、大出刃の
尖
(
さき
)
で、繊維を
掬
(
すく
)
って、
一角
(
ウニコール
)
のごとく、薄くねっとりと肉を
剥
(
は
)
がすのが、——遠洋漁業会社と記した、まだ油の新しい、黄色い
長提灯
(
ながぢょうちん
)
の影にひくひくと動く。
露肆
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そして事務所では金の借貸は一切しないから縁者になる川森からでも借りるがいいし、今夜は何しろ
其所
(
そこ
)
に行って泊めてもらえと注意した。仁右衛門はもう
向腹
(
むかっぱら
)
を立ててしまっていた。
カインの末裔
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
向
常用漢字
小3
部首:⼝
6画
腹
常用漢字
小6
部首:⾁
13画
“向腹”で始まる語句
向腹立