厚朴ほお)” の例文
しかし中央部の多くのれいでもわかるように、ケンズイに酒を出す場合はむしろすくなく、ただの飯の残りを出すこともあれば麦のお粥もあり、土地によってはまた厚朴ほおの葉でつつんだ強飯こわめし
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
石斛せっこくの花が咲いている。えんじゅの花が咲いている。そうして厚朴ほおの花が咲いている。鹿が断崖の頂きを駆け、たかが松林で啼いている。もずが木の枝で叫んでいるかと思うと、つぐみが藪でさえずっている。
生死卍巴 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)