初春しょしゅん)” の例文
初春しょしゅんの午前八時、丸の内オフィス街はまだ夜明けのヒッソリとした感じであった。
妖虫 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
春も初春しょしゅんでもなければ中春でもない、晩春の相である、丁度桜花さくらが爛熳と咲き乱れて、稍々ややめようという所だ、遠く霞んだ中空なかぞらに、美しくおぼろおぼろとした春の月が照っている晩を
余が翻訳の標準 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)