出會でくは)” の例文
新字:出会
で、吃驚びつくりしたやうに、きよときよとして其處らを見𢌞しながら、何か不意に一大事件にでも出會でくはしたやうに狼狽うろたへる。やたらと氣がいらツき出す。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
對岸の村落のかすかな燈影などが隱見するのに出會でくはすと、自分の故郷が如何に美しい處だといふことを今更ながら思つて、一種甘美の悲哀を帶びたる情緒の起るのを感じた。
少年の死 (旧字旧仮名) / 木下杢太郎(著)