何か御不快なことにおいだったとみえる。多年側近く仕えている主人である。内蔵助利三くらのすけとしみつが見のがすはずはない。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
妙覚寺にはまだ敵が残っているという沙汰に、附近にいた斎藤内蔵助利三くらのすけとしみつの一部隊が、すぐ加勢に駈けつけた。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
けがすことあらしめたくない——とは、昼もここで内蔵助利三くらのすけとしみつとしみじみ語り合ったことだからである。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
馬のくつ、火縄、わらじの緒、身拵みごしらえの構えまで、一瞬の動作が、大きな一体のすがたで忽ち終ると斎藤内蔵助利三くらのすけとしみつは、老人とはいえ、百戦に鍛えた武者声をはりあげて、次の如き云い渡しを
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
斎藤内蔵助利三くらのすけとしみつは、おっとりしたものである。うごかずに、ひきとめて
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
腹心の者、妻木主計つまきかずえ、藤田伝五、四方田政孝、並河掃部なみかわかもん……村上和泉守、奥田左衛門、三宅藤兵衛、今峰頼母いまみねたのも……。そのほか、溝尾庄兵衛みぞおしょうべえ進士しんし作左衛門、斎藤内蔵助利三くらのすけとしみつ……などにも語っておる
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)