典厩てんきゅう)” の例文
一族の典厩てんきゅう信繁、ほか諸角豊後守、山本道鬼、小笠原若狭わかさなどの名だたる幕将たちも多く戦死し、或いは傷ついているのにひきかえて
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
真田幸村の名前は、色々説あり、兄の信幸は「我弟実名は武田信玄の舎弟典厩てんきゅうと同じ名にてあざなも同じ」と云っているから信繁のぶしげと云ったことは、たしかである。
真田幸村 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
また増山の通りには内藤修理亮、板垣駿河守、三枝勘解由さえぐさかげゆ、多田淡路守、典厩てんきゅう武田信繁もいた。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
信玄の弟典厩てんきゅう信繁も開戦とともに討死してしまった。
越軍は先鋒柿崎和泉守が大蕪菁おおかぶらの旗を先頭に一隊千五百人が猛進をはじめ、午前七時半頃水沢の西端に陣取っていた武田左馬之介典厩てんきゅう信繁の隊(七百)に向って突撃してきた。
川中島合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
信玄の弟、武田典厩てんきゅう信繁であった。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)