八田潟はったがた)” の例文
去年の夏だ、八田潟はったがたね、あすこから宇木村うのきむらへ渡ッて、能登のと海浜かいひんしょうさぐろうと思って、うちを出たのが六月の、あれは十日……だったかな。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
うそなもんか、それは真暗な時……ちょうど今夜見たような時なんだね。それから……雲の底にお月様が真蒼まっさおに出ていて、そして、降る事があるだろう……そう云う時は、八田潟はったがたふなが皆首を
霰ふる (新字新仮名) / 泉鏡花(著)