倚懸よりかゝ)” の例文
唯一度私が小さい桶を擔いで、新家の裏の井戸に水汲に行くと、恰度ちやうど其處の裏門の柱に藤野さんが倚懸よりかゝつてゐて、一人潸々さめ/″\と泣いてゐた。
二筋の血 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)