せま)” の例文
闊きも太だ疎なる可からず、密なるも太だせまるべからず、其の子を恋ひて以て生を求めんよりは、之を棄てゝ勝を取るに若かず。
囲碁雑考 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
ひと足遅れてのぼり来る姫の息せまりて苦しげなれば、あまたたび休みて、ようよう上にいたりて見るに、ここはおもひの外に広く、めぐりに低き鉄欄干をつくり、中央に大なる切石一つ据ゑたり。
文づかひ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)